体験記

うつ病が発覚するまで。総合病院編

人間ドックの結果に安心した、きたですがあいつはずっと治まることはありませんでした。何度も登場してきている胃のムズムズ感です。
人間ドックで十二指腸炎が見つかり、結果が届いてから人間ドックを受けた病院にかかろうと思っていたため、以前かかっていた病院には行かなくなってしまいました。結局は1ヶ月待つことになってしまったのですが。その間胃酸の分泌を抑えるタケプロンという家にあった薬を勝手に飲んでおりましたがあいつは、一向に治まらないのです。
食欲も徐々に落ちてきてしまい。約2ヶ月で体重が10キロも落ちていたのでした。元々メタボ体型で肥満ぎみのため痩せて適正体重になっただけなので当時は気にもとめてませんでした。その時は原因が十二指腸炎だと思っていましたし、まだ治っていないだけなんだと思っていました。勝手に飲んでいた薬がなくなりそうだったのと、大きい病院の方が良いだろうという思いから人間ドックを受けた総合病院を受診する事にしました。
就職に関してもこのムズムズ感をきちんと治してから就活しようと焦りもありませんでした。来月からようやく雇用保険が下りるということもありましたし。

人間ドックを受けた総合病院で治療してもらうべく予約の電話をしたのですが、かかろうと思っていた消化器内科は3週間後の予約と言われてしまいました。消化器系でお悩みの方って多いのですね。確かに近隣の消化器内科のクリニックの駐車場は、いつも車でいっぱいです。幸いきたには時間があったので飛び込みで受診して、予約の患者さんが終わってから診察してもらうという待つ作戦が出来るのでした。ただその日診てもらえるかの勝負でしたが。
心配をよそに予約優先ではありましたが行ったその日に診察してもらえるようになりました。この時は3時間は待ちました。
母が大学病院にかかっており何度も診察に付き合っていたため、それから比べると短い時間でしたからそれほど長くは感じませんでした。名前が呼ばれいよいよ診察となりました。
相変わらず胃がムズムズする。胃の中が痒いような感じがすると伝えるとはてな顔をされましたが、医師より的確な返答がありました。「仕事探さないと治らないよ」と言われました。その頃は雇用保険受給の為のセミナーに通っており、求職活動は続けていたためその事を伝え治療してもらう事にしました。タケキャブという胃酸分泌を抑える薬を処方してもらいました。また造影剤を使った腹部CT検査もしてもらう事にもなりました。
これであいつとお別れ出来るそう思っていました。

腹部CT検査の結果異常所見は見つかりませんでした。勝手に飲んでいたタケプロン、消化器内科で処方してもったタケキャブを飲んでも効果を示さない。CT検査でも異常を示さない。
そうなると機能性ディスペプシアという病気が疑われました。胃の機能改善の為のアコファイドという薬が処方されましたが余計胃を動かされる感じがして、胃のムズムズが増強されてしまうのでした。
するとある疑念が湧きました。きたは、早くして父親を亡くしました。スキルス性胃がんという病気でした。スキルス性胃がんとは、遺伝が関係しているといわれ胃の表面に異常が明瞭に表れず、胃カメラでも見落すこともある進行性の癌なのです。父方の叔父もその病気で亡くなっており、きたもスキルス性胃がんなのかと不安をつのらせるのです。その頃から吐き気が出現して食欲を更に落とすのでした。

スキルス性胃がんなのではないかと疑念をつのらせるひろしでしたが、消化器内科の医師に伝えるとなんとすぐに医師自ら胃カメラをやってくれるとの事でした。次の日に無理くり胃カメラ検査の予約を入れてくれたのです。今思えばこの医師のは、大変ご迷惑をかけたと深く反省すると共にお礼を言いたい気持ちでいっぱいです。
初めての胃カメラは近隣の病院で3月に行い、2度目は人間ドックで4月に行い、3度目は6月に行うという普通ならあり得ない感覚で胃カメラ行っているのでした。
3度目の胃カメラの日は、朝から吐き気がすごくて入院しなくていけないのではないかと思っていました。精神的にかなり弱ってる状態でした。そんな気をよそに胃カメラの結果は、十二指腸炎も治っており「慢性胃炎のない。きれいな胃」だったのです。胃のムズムズは精神的なものが確定的となり心療内科を薦められるのでした。

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