体験記

うつ病が発覚してから。精神科病院編

自殺を企てるも失敗に終わり、観念し翌々日妻とひろしの母と3人で診療所に向かうのでした。行きたくなくて仕方がないと駄々をこねたのを覚えています。
妻と母に説得され嫌々診療所を受診するのでした。名前が呼ばれ診察室に3人で入りました。自殺を企てた事を伝えると医師より「入院するかい」「院長知ってるからすぐに入院出来るよ」「院長に診てもらえるよう私からも言っておくよ」と言われました。するときたは涙を流すのでした。入院という言葉に安心したのでした。
自殺を企てれば入院出来る。入院出来れば何とかなるという思いがあったのだと思います。早速医師は院長と連絡を取ってくれ、医療保護入院という条件つきではありますが午後から別の病院での入院が決まりました。
入院先の病院は、ひろしの家から約1時間かかり、紹介状を書いてもらったりしていたため診察が遅くなった為急いで入院の支度を済ませ病院へ向かいました。これでなんとかなるとその時はかなり期待に胸を膨らませていました。

病院に着いたのは午後4時過ぎだと記憶しています。診療時間も終わり暗い外来を通され、診察室に案内されました。院長と対面後若い男性の医師を紹介されました。院長いわく、その若い医師がひろしの主治医になるとの事でした。そうです。今のひろしの主治医です。思いがけない出会いとは、この医師との出会いです。今でも絶大な信頼をしており、この医師と出会わなければ今のひろしはないくらい、それぐらいに思える医師です。

その医師へ今まで起こった事すべてを話しました。仕事を辞めた事、辞めてすぐに胃のムズムズ感が襲ってきた事、色々な検査を受けた事、心療内科を受診した事、抗うつ剤の副作用があった事、診療所を受診した事、抗うつ剤で気分の変調があった事、自殺を企てた事。その医師はよく話しを聞いてくれました。

すると医師より初めのうちに胃のムズムズ感が起こったのは仮面性うつといって症状が表面にでていなかっただけであって例え無理に就職したとしても遅かれ速かれうつ病になっていた事、気分の変調はアモキサンという薬で無理に調子を上げようとしていた事によるもの、自殺に対しては薬で煽られてしまっていたと的確にひろしの状態を見抜いたのでした。今まで皆親切で優しい医師達でしたがここまで言ってくれた医師はいませんでした。この医師に任せてみようそう思ったのでした。

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