糖尿病講座

糖尿病患者による血糖値についての説明

血糖値とは

血液中に含まれるブドウ糖(グルコース)濃度。単位はmg/dlで血液1blに対してどれくらいブドウ等が含まれているかを表します。

ブドウ糖と砂糖の違い

糖類には単糖類というそれ以上に分解されない糖類(ブドウ糖や果糖など)と二糖類という二つの単糖類が結合した糖類(砂糖など)があります。砂糖はブドウ糖と果糖が結合したものを指します。どちらも体に入るとエネルギーを届ける働きがあります。砂糖は消化吸収を通して最終的にはブドウ糖に分解されます。そのためブドウ糖のほうが体のなかで最も吸収されやすい糖といえます。

血糖値の正常値は

空腹時の血糖値は約70〜100mg/dlといわれています。

空腹時とは

目安は食後2〜3時間後

高いとどうなるの

高血糖が続くと血液が濃くなり、流れが悪くなります。この状態が長く続くと脱水や糖尿病や心筋梗塞、肝硬変などの病気にかかりやすくなります。

  • 200mg/dlではほとんど症状は現れません。
  • 300〜400mg/dlだと喉が乾いたり、尿の量が増えたり、疲れやすくなります。
  • 500mg/dl以上になると吐き気や嘔吐、意識が遠のいたり昏睡に陥ったりします。

低いとどうなるの

低血糖が起こると人の体は血糖値を上げようとしてホルモンの働きによりふるえや動悸の症状が。また脳がエネルギー不足を起こし意識低下や昏睡に陥る場合があります。

  • 60mg/dl以下では冷や汗、動悸、ふるえや不安感などが生じます。
  • 45mg/dl以下では眠気、めまい、脱力、不安、抑うつなど生じます。
  • 30mg/dl以下になるとけいれんや昏睡、異常行動などを起こします。

なんで高くなったり低くなったりするの

インスリンが効きづらくなることが原因で血糖値が高くなります。血糖値が低くなる原因は多くが糖尿病治療の副作用によるもので糖尿病でない人に低血糖はめったに起こらないといわれています。

インスリンとは

膵臓から分泌されるホルモンで糖の代謝を調節し、血糖値を一定に保つ働きを持ちます。

食事により血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンが分泌されます。細胞の表面にあるインスリン受容体とインスリンが結合することで細胞は血液中のブドウ糖ををエネルギー源として利用することができるのです。

インスリンの量や働きが正常なときは、血液中のブドウ糖を必要な分だけ取り入れることができます。あまったブドウ糖は肝臓や筋肉に蓄えられ血糖値を正常に保ちます。

インスリンの量が少なかったり、働きが悪かったりすると血液中のブドウとの処理ができずに血糖値があがります。血糖値を調節する機能を持つのはインスリンしかないのです。

以上が血糖値についての説明です。

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