糖尿病講座

糖尿病患者によるHbA1cについての解説

健康診断の採血項目でHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)てあるけど何。

糖尿病の指標になるというけど一体何を表しているのか。

という疑問に対して糖尿病患者であるひろしが具体的に説明していきたいと思います。

この記事を読むことで明日から家族や友人などにHbA1cについて教えることができるようになると思います。

ひろしはHbA1c18というとてつもない数値をたたきだし、即入院に至りました。この状態は大変危険な状態です。どういう状態なのか早速解説していきたいと思います。

HbA1cとは

糖化ヘモグロビンのことです。

人間の血液に含まれているヘモグロビンは肺で酸素と結びついて、全身に酸素を行きわたらせる働きをしています。

ヘモグロビンは血液中の糖と結合しやすいという性質を持っています。糖の種類によっていくつか呼び名がありますが、そのうちブドウ糖(グルコース)と結びついたものをHbA1cと呼びます。

すべてのヘモグロビン量に対してブドウ糖と結合したヘモグロビンがどのくらい存在しているかをパーセント(%)で表したものです。

血糖値と何がちがうの

血糖値は食事や運動などによって短期的に上がったり下がったりします。採血したタイミングによって値が違ってしまうのです。

HbA1cは、過去1から2ヶ月の血糖値の平均を表します。

これは一度ブドウ糖と結合したヘモグロビンは元に戻らないという性質があります。

寿命は約120日と言われており、寿命を迎えまで血液中に漂い続けることになります。

過去1〜2ヶ月前の血糖値を反映するのでいつどんなときでも測定することが可能なのです。

基準値は

5.6%未満が正常。

5.6〜5.9%は要注意。

6.0〜6.4%は要検査で糖尿病の可能性あり。

6.5%以上は要治療で糖尿病が強くうたがわれます。

18%の凄まじさがわかるかと思います。10%以上は入院が必要な状態だそうです。

平均血糖値

HbA1cから平均血糖値が分かります。

HbA1cからの平均血糖値の計算式は、

平均血糖値=28.7 x HbA1c – 46.7 になります。

たとえば、HbA1c 7.0%の場合には、

28.7 x 7 – 46.7=約154mg/dlとなります。

ひろしの場合は、HbA1c17%だったので

28.7×17-46.7=約441mg/dlとなるので

凄まじ高血糖であったことがわかると思います。

 

どうやって下げるの

血糖値と違って、今日検査だからといって食事を減らしたり、運動をしたからといって下がるものではありません。反対に検査日にたくさん食べてしまったからといって上がるものではありません。

重要なのは普段の生活習慣を見直すことです。

糖尿病の基本的な治療である食事療法と運動療法により高血糖状態を防ぐことです。場合によっては医療機関を受診し薬物療法を受けましょう。

ひろしの場合は即入院だったので食事療法と薬物療法、インスリン療法が即始まりました。

最後に

このようにHbA1cは糖尿病の指標に欠かせない数値ですが注意点があります。

ひろしの経験上職場などの健康診断による採血では血糖値は測ってもこのHbA1cは測らないことが多いです。そういった場合は空腹時血糖は問題なくても食後高血糖になる隠れ糖尿病を見つけることはできません。

気になる方は忘れずにHbA1cも測ってもらいましょう。

-糖尿病講座